群集心理におどらされて

激動の2012年が終わろうとしています。

なんといっても311以降、
大変な一年になったわけです。

そんな一年を振り返ってみると
私には一つの姿が見えてきまして…

まずは「節電」。

311以降、Twitter等には、
節電、節電という文字が溢れました。
電気をつかうのは、非国民といわんばかりの書き込みもあり
その矛先はパチンコ屋さんや明かりをつけて営業している店に向けられました。

そのあとは増税です。

東北復興のためなら、という事や
高齢化社会のために、というお題目で
所得税、消費税が上げられれようとしています。

どんな世論調査でも、かなりの割合で
増税に賛成でした。

新聞に具体的な試算が出始めたら
暮らしていけない、とかそんな声が聞こえてきました。

実は、こんな政府を作ったのも、
民主党政権を、というある種の熱狂がうんだものでした。


NHKの朝の連ドラでは、
今、時代は戦時中で、町内の婦人会の怖そうな顔をした
おばさんが、鬼のような形相で、
贅沢は敵だ、と叫び、
バケツリレーで火を消す訓練では、
遅い、サボるな、と叫んでいます。

最初は良かれと思って始まった思いつきが
Twitterなどで簡単に広がり、
それがなんとなくのコンセンサスになる、
そしてそこから外れた意見を叩きに行くわけですが、

結局電力は足りたのではないか、という説
増税以外に国の収入を上げる方法はないのか
世論調査でドンドン支持をなくした総理を変え続けて何が変わったのか

等、以外に結末は曖昧です。

戦時中の国をあげて総力戦へ!という群集心理を
相当反省したはずなのに、
変わっていないのは、国民性なのか、人間の本質なのか。
多分後者のような気がします。

さて、まもなく除夜の鐘が聞こえて来る時間です。

紅白の視聴率が仮に50%を超える、
世帯の半分が同じ番組を見る、
という事で考えると、国民性のような気もしないではないのですが。

良いお年を。