「急成長のCNN」という少し古い本を読んでいる。
テッド・ターナーという革命児が、いかに24時間ニュース専門チャンネルを思いつき、
嘲笑する三大ネットワークのシェアを奪っていったか、というドキュメントである。
この本を読むといかに財政的に綱渡りだったかがよく分かるとともに、
既存勢力の傲慢さや、身動きの取れなさ等は非常に参考になる。
今となっては、ドキュメントやVTRの番組も相当あるのだが
開設当初は生にこだわり、ニュースを映像とともに一生出し続ける事を決めてスタートしている。
しかしなにせ80年後半の話。
そこにはネットは存在していなかった。
そんな中、ハフィントン・ポストライブというサービスを見つけた。
ニューヨークのWEBハフィントン・ポストの編集部の一角に、
そこそこ豪華なスタジオを作り、司会者がその日話題のニュースの専門家とトークを30分単位で続けていく、
という構成。
専門家はスタジオに居るわけでも、電話でもない。
グーグルハングアウトを使っているのが味噌である。
ヘッドフォンをした専門家の自宅や研究室、オフィスをネットで気軽につなげる訳で
CNNが当時苦労して回線を確保して生中継をしていた時代とは、予算感もかわってきているのである。
ただ大きな違いがひとつ。
CNNはニュースが発生した直後から、そのニュースがどのように展開していくのか、
というプロセスを
全部生で見せます、
というコンセプトでスタートしている。
だから世界各地に支局を設置し、地元の放送局と映像提供の約束をし、
何かあれば衛星回線を押さえまくって、その一部始終を伝えるのである。
それには膨大な人とお金が必要なのである。
一方のハフィントン・ポストライブは、
ニュースを解説する、
ということに重きがある。
しかも会話もネット上で行うので、お金も特にはかからない。
今日本のネットにはニュースが溢れているが、
その記事はストレートニュースと言われる
解説や評論を加えていないものがほとんどである
「ブロゴス」等がそういったものを解説しているようなブログを集めて
新たな価値を生み出そうとしている。
事実を伝えるニュースを読み、
その裏にある真実をすかしださせる、という作業には専門家の力が必要なのはいうまでもない。
一人の専門家に話を聞くのではなく、アメリカのニュース番組ではよくあるが、
複数のしかも意見が違う専門家を集めて、議論する、ということで
いくつかの価値観を提示し、後は視聴者に委ねる、というスタイルを
ネットを使って、そこそこ豪華なスタジオから24時間放送し始めたハフィントン・ポストの新たな試みは
ハフィントン・ポスト日本語版には興味を失いつつあるが、アメリカでのこの試みは大いに注目している。
ニュースのはじめから終わりまでを生で伝える、というCNNの役割は今後もかわらないのであろうが
イノベーションがCNN開局以降あまりない世界に、ハフィントン・ポストがどのようなイノベーションを
生むことができるのか、楽しみである。
これまでの価値を壊すことで成長したCNNが、
ネットの登場により、ある意味追われる立場になった時、
どのようにその姿をかえていけるのか、ということと合わせて。
テッド・ターナーという革命児が、いかに24時間ニュース専門チャンネルを思いつき、
嘲笑する三大ネットワークのシェアを奪っていったか、というドキュメントである。
この本を読むといかに財政的に綱渡りだったかがよく分かるとともに、
既存勢力の傲慢さや、身動きの取れなさ等は非常に参考になる。
今となっては、ドキュメントやVTRの番組も相当あるのだが
開設当初は生にこだわり、ニュースを映像とともに一生出し続ける事を決めてスタートしている。
しかしなにせ80年後半の話。
そこにはネットは存在していなかった。
そんな中、ハフィントン・ポストライブというサービスを見つけた。
ニューヨークのWEBハフィントン・ポストの編集部の一角に、
そこそこ豪華なスタジオを作り、司会者がその日話題のニュースの専門家とトークを30分単位で続けていく、
という構成。
専門家はスタジオに居るわけでも、電話でもない。
グーグルハングアウトを使っているのが味噌である。
ヘッドフォンをした専門家の自宅や研究室、オフィスをネットで気軽につなげる訳で
CNNが当時苦労して回線を確保して生中継をしていた時代とは、予算感もかわってきているのである。
ただ大きな違いがひとつ。
CNNはニュースが発生した直後から、そのニュースがどのように展開していくのか、
というプロセスを
全部生で見せます、
というコンセプトでスタートしている。
だから世界各地に支局を設置し、地元の放送局と映像提供の約束をし、
何かあれば衛星回線を押さえまくって、その一部始終を伝えるのである。
それには膨大な人とお金が必要なのである。
一方のハフィントン・ポストライブは、
ニュースを解説する、
ということに重きがある。
しかも会話もネット上で行うので、お金も特にはかからない。
今日本のネットにはニュースが溢れているが、
その記事はストレートニュースと言われる
解説や評論を加えていないものがほとんどである
「ブロゴス」等がそういったものを解説しているようなブログを集めて
新たな価値を生み出そうとしている。
事実を伝えるニュースを読み、
その裏にある真実をすかしださせる、という作業には専門家の力が必要なのはいうまでもない。
一人の専門家に話を聞くのではなく、アメリカのニュース番組ではよくあるが、
複数のしかも意見が違う専門家を集めて、議論する、ということで
いくつかの価値観を提示し、後は視聴者に委ねる、というスタイルを
ネットを使って、そこそこ豪華なスタジオから24時間放送し始めたハフィントン・ポストの新たな試みは
ハフィントン・ポスト日本語版には興味を失いつつあるが、アメリカでのこの試みは大いに注目している。
ニュースのはじめから終わりまでを生で伝える、というCNNの役割は今後もかわらないのであろうが
イノベーションがCNN開局以降あまりない世界に、ハフィントン・ポストがどのようなイノベーションを
生むことができるのか、楽しみである。
これまでの価値を壊すことで成長したCNNが、
ネットの登場により、ある意味追われる立場になった時、
どのようにその姿をかえていけるのか、ということと合わせて。