僕が高校生の頃、イクシーズというブランドがあった。洋服はダーバンが作り、文具は三菱鉛筆、確か三菱モータースの車まであったと思う。イクシーズと言う名前のプロジェクトに様々な業態の企業が参加し、高校生ぐらいの男子の生活をイクシーズ漬けにするプロジェクトだった。
地元の高校のある街にあった百貨店に売り場ができ、そこのお兄さんと親しくなり、僕の制服以外の洋服はイクシーズがほとんどになった。
吉田さん、というその売り場のお兄さんは、大江千里のような顔をしていて、イクシーズ売り場を担当しているその百貨店の社員だったのか、何か買う品物を決めて店に行くと、イクシーズ以外でもいいものをおすすめしてくれて信頼できた。まぁ当時の僕のファッションの先生だった。メンズノンノが出てくる数年前である。
制服の上に着るコートは、イクシーズの派手なものではなく、ダッフルコートを勧めてくれたのはだったのは感謝である。
その後、東京に木綿のハンカチーフのように居を移し、この百貨店は衝撃の倒産という事態を迎え、その後吉田さんがどうなったのかわからないのだが、倒産前の冬休み、何故かアニエスベーのコートを買ったのが思い出だ。それを勧めてくれたのも吉田さんだった記憶があり、地方の百貨店の自由さを感じる 。
いつまでも若者を捉えて離さないブランドというよりは、その後ダーバンでスーツを買わせるための前フリのようなブランドで、就活用に僕はたしかにダーバンでスーツを買った。この百貨店がなくなったように、その後イクシーズもなくなり派手なロゴが大きく入ったイクシーズの洋服も着なくなったけど、高校生の頃、つくば万博があって、当時の写真を見ると、ブルゾンもシャツもスボンもイクシーズで笑った。
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