僕が石原慎太郎の本を読んだことがあるのは石原裕次郎とのことを書いた弟という作品と、文学賞を受賞してから日本の文士との交流を描いた「我が人生の時の人々」というエッセイのような本の二冊である。
この二冊を読んだだけでも石原慎太郎の本は読むべきである、という結論に達する。
残念ながら「太陽の季節」は本を見つけることができていないためまだ読んでいないのだが、近い将来絶対読まなければいけないと思う。田中角栄のことを書いた本もだ!
20代で文学賞を取り、付き合い始めた文士達というのは、小林秀雄、遠藤周作、水上勉、三島由紀夫、吉川英治といった日本の昭和史を輝かせてきた文学者たちである、そんな人達といつもの物怖じしない態度で言いたいことを言い、言われたいことを言われ、鍛えられてきたことにより、この人の自信というのは尚のことを強くなったのではないだろうか
この人は、東京都知事や、衆議院議員である以前に、文学者である、という前提があるのだと思う。
東京芸大に通う人が音楽をやってる人は別だからという選ばれた者という意識と同じような文学をやっている選ばれし者という意識の元で政治家になった人ではなかろうかと思う。
だから、横柄な物言いをしてしまったり、人を小馬鹿にしたような発言というもの、もしてしまったのだと思う
大学在学中に芥川賞をとり、銀座にあった文藝春秋の本社ビルのバルコニーで三島由紀夫と一緒に写真を撮った話は好きである。都知事時代に新宿二丁目は焼いてしまえ的な発言をしていながら、三島由紀夫やカルセール麻紀と付き合っていたりする矛盾というのがこの人の魅力でもある。
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