華やいだ祭りのあと静まる街を背にホントのこと教えてよ、壊れかけのRadio

 いわき FC のスタジアム問題は、暫定的にいわき市内に置くことを諦め、原発のお金で作られた福島県楢葉町にある jヴィレッジを本拠地とするらしい。


なかなか現実的な判断である。


行政が暴走し、赤字が予想されているのに市内に無理矢理スタジアムを税金を使って作り毎年赤字が雪だるま式に増えていき閑古鳥が鳴く、ということは防げた。


とはいえ、いわき市民としてサッカーのチームを持つということはどういうことなのか?ということを考える必要はあるだろう。


いまや J 1でも地上波ではサッカーの中継はなく、ましてや地方でJ3の90分のサッカーを中継するだけの費用も、人もいないことは間違いない。インターネット中継すらペイしないだろう。


今では18時台のローカルニュースで、1分2分程度、わざとらしくユニフォームを着た若手のアナウンサーが、さあ!ここでいわき FC の話題です!と試合結果をストレートに伝えてるだけが現実である。


いわき FC はアンダーアーマーを日本で展開しているドームという会社をスポンサーとして抱えることに成功し、配送場のそばに練習する場所とそれを市民に見学させる場所まで作って年間数十万人の動員があるそうだが、さすがに大きなスタジアム自前で作ることは無理らしい。


(かつてはこのなかに、矢場のとんかつやジェーリーグのシェフの店などが入っていたが、今や撤退したところに現実がありそうだ)


今は J 3であるが将来的には J 2 J 1と昇格していくことも考えると拡張できるスタジアムを作るのか一気に大きいスタジアムを作るのかということになる。


いわき市が、どこだかわからないが、コンサルティングファームに依頼してその収益を予想させた結果というのが公表されているが、「街とスタジアムの融合」と言うよくわからないコンサル会社特有の言葉遊びコンセプトが登場し、それでも年間数千万円の赤字がかさむと言う。


これはいわき市の問題というよりも、 Jリーグの問題ではなかろうか。


バブル経済華やかなりし頃のマーチャンダイズだ、テレビの放映権だ、集客だと算出された費用のもと考えられた jリーグというのは、グッズが売れずに、テレビ放送もなくなり、お客もいない、という現状において、その考え方を改めないことには末端までお金が流れてこなくて、地方の自治体に大きな宿題を投げつけて終わりということになってはいやしないか?


UNDER ARMOUR を運営するドームが撤退してしまえば地元の企業だけで J 3のサッカーチームを運営するだけの資金がまかなえるのだろうか?


今は奇跡的に UNDER ARMOUR という「あしながおじさん」がいるから、福島なんとかという新聞社や放送局、銀行などの負担は少ない状態でチームを運営することができるが、復興の希望の星、と理由でサッカーチームが持てるほど、盛り上がらない現状で、今後が恐ろしい。


壊れかけのレディオという曲があるが


華やいだ祭りの後

静まる街を背に

という歌詞のとおりなのが、今のサッカー問題ではなかろうか、知らんけど。

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