僕はとりわけ山岡さんのように味覚が発達してる訳でもない。
逆に鈍感なわけでもないと思う。
普通の感覚だと思う。
そんな僕にとって忘れられない経験が一つある。
代々木八幡に住んでいた頃、仕事が終わって、今まで入ったことがない中華料理屋さんにふらりと入ってみた。
餃子と炒飯という基本の基本のオーダーをして、料理が届き一口チャーハンを食べてみたら、まずいのだ!チャーハンが不味いという店もなかなかないと思う。
塩と砂糖を間違えたとか、味の素と砂糖を間違えたというレベルの不味さだった。
やがて餃子が届き、餃子は何とかなるかな?と思い一口食べてみたが、これまた不味い!なんとも言えずまずい!とにかくまずい!
さてどうしたものかと考えた。
このまま料理を食べ続けるのは苦行のようなものである。
なんとかこの店を出なくてはならない。とはいえ「マズイ」と言って、そのまま出るのも忍びない。
そこで、携帯電話をカバンからだし、着信があったフリてをして、友人に電話をし、今から三分後に僕に電話してくれってお願いした。
約束通り電話が鳴り、お店の人にちょっと会社から電話がかかってしまったんで外に行って電話してきます!と言って外に行き、軽く事情を友達に話し、まずい中華料理屋から脱出させてくれてありがとうと伝え、お店に戻り、会社に緊急に呼び出されたと伝え、お金だけ払って帰っていった。
しかしお腹は空いてる訳で、このお店より十万倍美味しいファミリーマートのお弁当を買って帰った。
後にも先にも、食べれないほどまずい料理に出会ったのは、これが最初で最後である。
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