山下達郎さんと言えば自らのアルバムで作詞・作曲・編曲をこなし、楽器も数々演奏し、それに加えてプロデューサーも務めるというマルチな職人。
その職人の山下達郎さんがアレンジのパートナーとして選んだのが服部克久さんだった。
さだまさしや森山良子、谷村新司などの楽曲を服部克久さんがアレンジするというのはそう驚きはない。
音楽にこだわり抜いている職人・アルティザンの山下達郎さんと、服部克久さんがコラボレーションすると聞くとちょっとドキドキ❤した気分になる。
この二人のコラボがスタートしたのは竹内まりやさんのアルバム「リクエスト」で「駅」「元気を出して」という二曲でストリングスアレンジが必要になり、どうしたものかと途方に暮れている時に、竹内まりやさんがかつて一緒に仕事をしたことがある服部克久さんの名前を出した。
それを聞いた山下達朗さんは若い頃、いいなぁと思うアレンジは大抵服部さんがやっていたということを思い出し、ちょっとやってみようということでこの二曲のアレンジを頼んだという。
駅の間奏ではメロディーをなぞった弦の音が元々アレンジとして行われていた
が、達朗さんが服部さんにこのメロディーやめませんかと相談すると、ちょっと待って、と十五分ほどかけて今の間奏をアレンジしたという。(バイオリンとヴィオラが絡むメロディ)
服部さんと山下さんのコラボではいくつかの特徴がある曲に分類できる
1 丸投げ
「素敵なホリデー」「season greeting」(の一部)など、全てのアレンジを服部さんが担当したケース。ハリウッド的に聞こえる。
とくにシーズングリーティングのスモークゲッツインユアアイなんかのアレンジを聞くと、こんなことできる人は、音楽業界ひろしと言えど、服部克久さんしかいないよな、と言う息を飲むアレンジである。
2 弦のアレンジ濃いめ
「駅」「けんかをやめて」「忘れないで」など、ストリングスやホーンが全面に出ているアレンジ。
もうおかしいだろ、と言うほど弦が鳴りまくる。
3弦薄め
Forever mine、希望という名の光、ずっと一緒さ、プラスティックラブなど、達郎さんアレンジの曲に印象的だが、薄くストリングスが乗っているケース。
服部さんがアレンジをすると、弦が前面に出てくるのだが、敢えて微かに聞こえるようなミックスをしているのだけど、それゆえ気になって仕方ないケース。
Forever mine
希望という名の光
ずっと一緒さ
この3曲は僕の中で、傑作3曲選と呼んで、日々楽しんでいる。
抑え気味の元弦の音がいつもの服部さんとは違っていい。
バイオリンとビオラ、チェロの独立したメロディが聞こえてドキッとする。
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