黄昏迄

 この季節になると、この何十年という間、聞きたくなる曲がある。


さだまさしのアルバムうつろひの中から黄昏迄という曲である。


ファンの間で、好きな曲ベストテン的な企画があると、必ずベストテン入りするこの曲は、アレンジがすざましい。


もうネ申アレンジ。


夕方の浜辺をイメージする様なキラキラした羽田健太郎さんのピアノとゆったりと船が動いていくようなヴィオラで始まり、ゆったりとしたストリングスがオブリガードを続けていく。


すると間奏では松原正樹のギターが泣き、なんとそのギターにストリングスが絡んでいく。


ピークか、と思うと今度はホルンと虫の音の効果音。


終わりはどんどん転調を繰り返しながらサビを繰り返していく。


最後にメロディが消えて、演奏だけがゆっくりフェードアウトしていく。

こんな曲絶対コンサートじゃ無理、とこれまで聞いたこと無かったが、最近服部克久さんの生前のコンサートや、追悼コンサートで、この歌が歌われている。

(演奏家の金銭的負担がさだまさしにないので艸)


正直さださんももう結構なお年で、高音が出なかったりと、劣化は否定できないのだが、アレンジは年を超えていい。


海外のビーチリゾートとかいっても、夕刻この曲をスマホで聴きながら浜辺を散歩すると涙が出てくる。


妻に先に死なれた主人公が、犬を連れ浜辺を散歩し楽しかったあの頃を思い出しながら海を見ていたい、という歌。



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