香港道中膝栗毛〜香港グルメ殺人事件!①

 僕は人生で、数回営業の部署にいた。


月々の給料から天引きされて、年に一度部署のみんなで、芸者さんとジャガジャガして、翌日ゴルフという流れの旅行会が行われていた。


僕はゴルフ⛳をしないので、当然参加しなかった。なんという協調性!


すると部署のおばさん三人が、私達も🏌しないからお金残っちゃってるのよね、どうしよう?

と行ってくるので、香港旅行でもします?とカジュアルに誘ってみたら、ノッてきた。


一人は、いつも笑わせてくれる女芸人のようなおばさんで、あとは常識人のおばさん二人、嫌な感じはしない。



そんなわけで、「おばさんと行く香港グルメツアー殺人事件」(別に殺人はなかったけど、世相風に)とあいなった。


添乗員のわたしは、みんなの日程を調整し、(結果クリスマス前になった)航空券を予約し、(お気に入りのCathay)、ホテルを昨日の話題、agodaで予約した。


木曜の仕事を終え、一度皆帰り、旅支度をして夜10時関空集合。ここまでは無事。


機内で出されたアイスが固すぎる、との苦情を聞きながら、香港国際空港から深夜のタクシーで一路ホテルへ。昼間仕事してるから、もうヘトヘトだった。


会社の補助金もあったので、ホテルは海沿いのインターコンチネンタルホテル。


ホテルのフロントは静まり返っているが、日本人の名前の名札をつけた香港人女性が迎えてくれた。ミキちゃん。


(香港人は英国人との付き合いが多いためか、教育の為か、学校で英語の名前を付ける。その流れで、英語の名前ぽくて日本人名ぽいミキを名乗ったそうだ)


するといつものパターン、予約がないと。もう、こんなことで焦る私ではない。何度も経験済みよ、と落ち着いて話をする(しかしなんでこうも間違いが多いのだろう?病気かな?)


一人なら絶対しないが、今回は添乗員なので、自動で送られてきた確認メールを見せる、

すると、なるほどと頷くのだが、もう部屋は残ってないという。


どうする!


これは近所のホテルに回されるか?と絶望的な気持ちになっていると、


日本人びいきの若くてかわいいミキちゃん曰く、プレジデンシャルスイートはあいてるので、今晩だけ、そこで寝て、翌日部屋移ってもらえますか?


全然オッケ!🙆‍♂

ジャッキー・チェンや最近ではクリントン大統領が泊まった部屋らしい。


おばさん3人と添乗員僕の四人は荷物をボーイに任せて、最後の気力を振り絞って、最上階のプレジデンシャルスイートの観音開きのドアを開けた。



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