これ考えると眠れなくなっちゃう

「春なのに」は中島みゆき作詞作曲の名曲。


編曲のクレジットが長い間、そして今でも謎なんだけど、服部克久とJサレッスの共作になっている。


今日のテーマは謎のサレッスを探せ!


中島みゆきや松任谷由実の本人の歌に服部克久が関わった事はない。


しかし作った曲だとハイ・ファイ・セットの「卒業写真」そして柏原よしえの「春なのに」を編曲している。


特に卒業写真は、その後ユーミンが夫のアレンジで世に出したが、あまりにもハイ・ファイ・セットのアレンジが良すぎて、不評で、改めてハイ・ファイ・セット風のアレンジに録りなおしている、とのことだ(ホントかどうかは知らんけど)


春なのにの共作の件については、ネットを検索しても昔の話しすぎてよくわからない。


当時の柏原よしえのプロデューサーの発言に「日本のアレンジャーが中島みゆきの名前を見てビビるだろうから、外国のアレンジャーを起用した」と、述べているそうである。


それなら後藤次利や瀬尾一三など中島みゆきの編曲をしている人に頼めばいいじゃない。

あまり説得力ある説とは思えない。


ベースやギーターなどのアレンジは誰かがやって、専門性の高いストリングスのアレンジを服部克久さんがやるケースは格好ある(山下達郎作品とか、竹内まりやの「駅」とか)

それならストリングス編曲とクレジットしてるよね。


そこで、ワトソンくん!いくつかの仮設を立ててみた。


仮説①

よくある外国の曲パクリ問題。外国のヒット曲をパクって大ヒットし、バレて本家から苦情が入り、共作として手を打つ、という作戦。


岩崎宏美のマドンナたちのララバイなんかがこの例である。


意図せず、意図せず、もう一度書く、意図せず服部さんの編曲がフランスのポップスと似てしまい、慌てて共作にした説


仮説②

サレッスさんはリチャード・グレイダーマンの編曲をしているそうである。リチャード・グレイダーマンと言えば、服部さんと同じくパリ高等音楽学院の同窓。


通訳やコーディネーター、コンサルタントとして参加されてるケース。



仮説③

リチャード・グレイダーマンが服部さんを頼って、日本で仕事できないか、との依頼を服部さん経由で、この人に投げた説


いずれにしても、服部克久風といえば服部克久風、リチャード・グレイダーマン風のアレンジに仕上がっている。


フランス風のストリングスは僕にはなぜかシンセサイザーに聞こえるのだけど。パリまで行ってレコーディングしてシンセサイザー?



仮説④

山下達郎の「シーズングリーティング」でアレンジをお願いしたアメリカの編曲家のアレンジが気に入らなくて、むしろ服部克久に頼んだほうが良かった、というエピソードを山下達郎が後に語っているけど、フランスにまで録音に行ったら、意外にショボい作品になり、慌てて服部克久さんが日本で復活させた説もありかもね。


色々謎が多いこの曲。ちなみにザ・ベストテンで歌われる曲の編曲は服部克久がやられている。この曲のベストテン版の映像はこちら。