羊男のジンギスカン

 村上春樹の小説には「羊男」というキャラクターがちょいちょい出てくる。

この世とあの世を繫ぐ存在なんだけど、僕は村上春樹の小説が好きなので、新しい小説も気になっているが、それ以上気になっているのが、ジンギスカンである。


いわき市にはジンギスカンで検索しても出てこない。福島県で検索すると大都会郡山市には結構出てくる。卸の問題なのかな。


TOKYOの僕の家の近所はジンギスカンで有名だった。ヂンギス邸、ゆきだるま、など美味しいお店が多かった。


僕が幹事で、門前仲町なら、ほとんどジンギスカンにした。


六本木「北とうがらし」新橋「しろくま」など贔屓の店を上げるときりがない。


もちろん札幌に行けば、だるまで最後にタレをご飯にかけてお茶漬けにして食べた、がこれはいまいちだった。


羊肉は太らないらしい。そしてあのタレの味、羊肉の油が鉄板で溶けて、キャベツやもやしに絡んだ野菜をあのタレで食べる至極のとき。


牛より豚より羊を選ぶよ、わたしゃ。


そのジンギスカンがない不幸。



 検索すると、福島県の平田村という村に(どこやねん?!)食べログ高評価の「平田ドライブイン」という懐かしい響きの食堂があり、ここのウリがジンギスカンらしい。

飛ぶ油に警戒して新聞紙引くのいいよね。


北海道の親戚の家に子供の頃遊びに行って、夕飯がジンギスカンだったのだけど、いとこが部屋中に古新聞を貼りまくり、匂いを防いでいたのを覚えてる。


門前仲町のヂンギス邸は匂いも油も酷くて、食後外に出ると、匂いが髪や洋服、体について、自分はまさに村上春樹の羊男になった気分になる。臭いよー。


あの臭さが懐かしい。





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