「風にうたえば」という尾崎豊の非公認？アルバムがある。
よくわからないのだけど、尾崎豊の死後、デビュー前の音源を使って、服部克久がアレンジをしたサウンドをギターとボーガルのオリジナルのテープの音源に重ねたアルバムのようだ。
平井堅が確か美空ひばりの死後、CDで共演していたり、と音源があれば何でもできる世界。
尾崎豊の楽曲に、服部克久さんのアレンジバージョンがある、と言うことは、尾崎豊、服部克久ファンにしてみると、盆と正月が一緒に来たみたいで嬉しい。
アーティストが死んだあと、遺作を改変してなにかアルバムを作る、ってことはちょっとやりにくいイメージがする。
実際コメント欄を見ても、汚い大人が金のためにこんな物作って、的なコメントもある。
しかし、来た仕事は断らない、というのが家訓の服部克久。元々のテープがTシャツとジーンズ、という具合なら、服部サウンドは正装したサウンドに仕上がっている。服部節ここにありだ。
ダンスホールの間奏がバイオリンとヴィオラなんて考えられないし、若くてみずみずしい尾崎のボーカルに、ストリングスのオブリガードなんて、想像できなかったけど、ここにあった。美しすぎる。
なぜ、こんな企画が持ち上がったのかは分からない。尾崎の死後に、彼の曲をいじることの批判もわかる。
ただ、そういう論争は、俺は関係ないもんね。死んだ人のテープでもなんでも、俺が美しいと思うサウンドに頼まれればするもんね、というプロの作品、お聞きください。
昨日は服部克久さんの命日でした。