文豪の住んだその後は。

 通っていた大学の最寄りの駅の案内板には、「夏目坂」は何番出口、という案内があったが、この方向に向かって歩いたことは無かった。


卒業して暫くして、新宿三丁目にある病院に通った。


帰りに歩いてみよう、とふと思い出鱈目に歩いてみたら、夏目坂方面に繋がり、無事に駅から地下鉄で自宅に帰ることが出来た。

この夏目坂散策中に、夏目漱石のなにかがないかと探したが当時は何も無かった。名前を課した普通の公園があるくらいだった。


最近ネットを見てたら、新宿区立で「夏目漱石山房記念館」という施設ができたのを知った。


ネットで見る限り、初版本のコレクションや書簡、漱石が着ていた長襦袢など、まぁよくあるものが展示されていて、カフェなんかも併設されているらしい。


その中でも見所は、随筆「硝子戸の中から」にも登場する、当時借りていた家の書斎が復元されているらしい。

            多分これが本物の書斎

          これが再現された書斎


ここが文壇サロンのような役割を果てし、毎週火曜日に漱石を慕う人達が集まった舞台が再現されている。  


でもちょっと待って。夏目漱石の記念館が区立なの?


夏目漱石と言えば、国を代表してイギリスにまで英語を学びに行き、悠仁様が不正に入学しようとしてる東大で教授を務めた人だ。


国になにかされるのはあまり好きな人でないことは分かるが、せめて国立だろう、この人の記念館は。


まあ国立博物館ですら資金集めを自分でしないと生き残っていけないような低レベル文化国だし、小池百合子が都立としてなにかするのも全く期待できない。


近くの村上春樹ライブラリーは大学が寄付を受けて運営しているのだろうか?


夏目漱石位だと、新潮社が運営しても良さそう。近所だし。


文豪、と呼ばれる人の博物館のあり方として世界に誇れるものにしたいよね。