民主党的な仮面を被った弱肉強食のgleeというドラマ

ドラマがヒットしたワケを、
後付でいろいろ解説してみせる記事とかが出てくるわけですが、
さて「glee」がヒットした理由はなんなんでしょう・・・

そんなこと意味ないと思いつつ、ファースト・シーズンを
お正月からのgleeマラソンと称して、Huluで見ていると
何か不思議な感じがするのです

「3年B組金八先生」や「熱中時代」(古いか)に代表される
学校を舞台にしたドラマのほとんどは、
アメリカ的に言うとリベラル、民主党的、日教組的です。

出来る人を伸ばすより、
みんなで一歩つづ進んで行きましょう、という世界が正しい世界です。


このgleeというドラマは、
オバマ大統領に招かれて、ホワイトハウスで歌った、という事からもわかるように
一応民主的なドラマになってます。

一昨年公開された全米コンサートツアーの映画(その後DVD化)では、
多くのファンがインタビューに登場します。
その多くは、社会に馴染めない人が、自分は自分というのを学んだ、と答えています


しかし、実は共和党的なドラマではないか、とちょい感じてます。

そもそも放送しているのが、FOXという
世界に冠たる保守派放送局なのもあるのですが、
放送が始まった時以来のプロモーションは
手で作った「L」。

これはザ・エージェント等にも登場するルーザー(日本語訳負け犬)という
アメリカで個人を侮辱する時の最大の言葉。

このドラマでは
アメフト部、チアリーダー部=勝ち組
グリー部=負け犬
ということになってます

初期のメンバーは
オカマ、友達がいない自意識過剰の女の子、車椅子の学生、黒人デブ
学校の先生でも
潔癖症の先生、日系の教師(タナカケンという名前なんだけど)
そして主人公の稼ぎが少ない先生
という具合

そこに、いかにも共和党的な思想を持つ女の先生の共和党的教育と
アメフト部のメジャーな生徒がグリー部に入部することで
少しづつ部自体もメジャーになっていきます

このメッセージは、
世の中は平等でみんながんばれば成功できる、そのためには助け合う、というよりも
強いリダーの影響のもと、負け組にならないように、努力すれば
マイノリティーでも、そこそこ成功できる。
それを怠れば、負け犬のままだよ、
という、テレビドラマによくあるような偽善の世界ではなく、
世の中、今のアメリカの価値観を色濃くした
共和党てきなドラマではないか、という気がしています。

まぁ、そんな話はどうでもよく
小気味よいテンポに、
明確な善悪の世界の中で、
音楽だけでも楽しめそうなところに
ちゃんとしたドラマも進行していて
面白いのは間違いございません。
お勧めです。

このドラマが見てる人の心を捉えたのは
第一話のこの曲だと思う。