カレーの藤のカレー食べたいだけなのに

 (多事争論より)

レッドピーマンの話を書いてから、一つのことが気になってならない。西門通りにあったカレー藤である。カウンターだけの店で、お店の人は二人、お母さんとその娘。女だけの橋田壽賀子がドラマの舞台にしそうな店である。 


メニューはカレー、カレーパスタなどカレーのバリエーション。お値段は当時カレーの大盛りで450円という所謂ワンコインだった。


カレーと卵がついていたが、面倒なサラダはなかった。実用的なのである。何にしますか?普通盛り、とシンプルにオーダーすると、大盛りだよね、という量がお皿に盛られて数十秒で食べられる。


半分食べたかな、という頃、おかわりのルーが掛けられる。お金を払ってお店を出る頃は、もうお腹いっぱいである。

早稲田の男子の胃袋を支えてきたみせである。早稲女はチャレンジで男の子に連れられてくる以外は滅多こなかった。あくまでも実用的な店なのである。

当時はまだスマホどころかガラケーもない時代、このお店の写真も、誰かが聞いたうわさ話もないまま、突然卒業後、お店が閉められた、という衝撃のニュースが回ってきた。

もちろん電話で。その後さすが、マスコミ業界に人材を送り込む早稲田だけあって、その予備軍、早稲田乞食というミニコミ誌が、この店のおねーさんにインタビューした記事をその後ネットで読んだことがある。

健康問題だった記憶がある。インスタグラムで#カレー藤というタグが残らず、いまやみんなの記憶があやふやな時、デジタルで残しておく。もう一度食べたい。山口某という女優が柴漬け食べたいと呟いた以上に、この店のカレーを食べたい!ちなみに僕はカレーを食べるとき、何気にゆで卵を作るのは、この店への追悼である。


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