3月の雪がふる僕らのラストシーン

 もう春分の日が過ぎて、おはぎを食べたのに、一面の雪景色である。


こういう日は槇原敬之の「3月の雪」という歌を思い出す。



「どんなときも」がヒットした後のアルバムに収められているので、知ってる人も多いと思う。


卒業式の後に仲間でボーリング場に集いはしゃいだ夜に3月の雪が降ってくるという歌である。


まさに3月の雪である。


この歌のように高校合格を果たし仲間と会って3月に降った雪を思い出にする人もいるのであろう。


僕が大学生になった年、「四月の雪」が降った。


当時はアパートが間に合わなくて、しばらく代々木のウィークリーマンションで暮らしていた。


豪邸が並ぶ一角に桜の木が植わっていてその桜に雪が降り積もり、雪がやみ、月の光がその桜を照らす、という幻想的な光景をコンビニの帰りに目撃したのも四月の雪の日であった。


山手線で学校まで向かう途中、線路沿いの土手の菜の花に雪が積もっていたのも思い出す。


なんか俳句の世界である。