天国の味、青春の味。

 カステラパンと言うのはなかなか売ってない。   


たまにスーパーにあると速攻買って、珈琲を入れて、お気に入りの音楽を流しながら、まるでケーキを食べればいいじゃない。と言ったマリー・アントワネットの気持ちで食べるほど好きである。


パンとカステラの間に挟まれたクリームやジャムの甘さの甘美な事。


小生とカステラパンの出合いは町のパン屋の高校でのパンの販売だった。


市川パンというパン屋さんが毎日販売に来た。

お弁当を母上が用意してくれてるので、パンは要らないのだが、おやつ代わりに甘いパンを買っていて出会った。

出合いはいつも偶然の風のなか。


なにこれ?うまい!


毎日買いたいけど、市川パンの出張パン屋でも毎日はない。売りきれてしまうのだ。


そこで、代わりにローテーション入りしたのがUFOパンというピンクレディがCMをしていたパン(嘘)


これも甘いメロンパンのような生地に、クリームが挟まれていて、パンがなければケーキを食べます!という美味しさだった。


その後色んなパンを食べたが、このパンを越えるパンには未だ出会ってない。


世に美味しいパン屋とは星の数ほど有るが、(そして高い。市川パンは安くてうまい)この二つは神の創造されたパンだ。



もちろん買いに行った。


少し時間が経過した感の有る店内に一際輝くカステラパンの姿は神々しい。


店にあった全部買った。ひとつは我慢できず、店を出てすぐ食べた。あの味だ。

カステラとパンの接点のクリームゾーンがお互いを時間の経過で湿らせてる部分がこの上手さの極みである。


また食べたい。


でも5つ隣の駅なのよね。そこまでするか?

するかもね。


カステラパンの映像を求めて検索してたら、青森の太宰治の人間失格パンが出てきた。

なにこれ?